年末調整の本 第4章
第3章で見た申告の枠のあとで押さえるのが、給与所得の源泉徴収票です。第1章の精算や第2章の時期のあと、支払金額や源泉徴収税額などを書いた書類として手元に届きます。給与等の支払者がその票を作り、給与等を払ったすべての受給者に渡します。年末調整の結果や、その年1年間に支払うことが確定した給与の合計が、この一枚にまとまります。本人が手元に持つのは、この交付された源泉徴収票です。
本人への交付の期限は、その年の翌年の1月31日までです。年の中途で退職した人の場合は、退職の日以後1か月以内に渡さなければならず、退職後もこの期限内の交付が必要です。在職のまま年を越す人と、年の中途で退職した人とで、期限の数え方が分かれます。国内に住所または1年以上の居所を有する居住者である外国人従業員も、すべての受給者に含まれ、交付の対象です。あらかじめ承諾を得るなどの一定の要件のもとでは、書面に代えて電磁的方法による提供もでき、請求があれば書面で交付します。
税務署に提出すべき源泉徴収票の範囲と、本人への交付の義務は別です。提出範囲にかかわらず、すべての受給者に交付しなければなりません。税務署への提出の要否によって、本人への交付が省略されることはありません。支払者が税務署に出す票には受給者のマイナンバーまたは法人番号を記載する必要がありますが、受給者に渡す票にはマイナンバーおよび法人番号を書きません。マイナンバーの扱いも、提出用と交付用で分かれます。
欄として押さえるのは、支払金額、源泉徴収税額、社会保険料等の金額などです。支払金額の欄はその年に支払うことが確定した給与等の合計を示し、源泉徴収税額の欄はその年に源泉徴収した税額の合計を示します。社会保険料等の金額の欄は、所得控除の基礎になる金額が載る場所です。個人の手取りの計算や審査向けの読み方は扱いません。確定申告や転職先への提出で使うときも、まずはこれらの欄が何を示すかの地図までにとどめます。
税務署への提出は、支払の確定した年の翌年の1月31日までに、支払者の所轄税務署へ行う枠組みです。提出範囲の細目は支払者側の話なので、ここでは本人への交付の義務と期限を先に置きます。市区町村への給与支払報告書も隣接する手続ですが、従業員の手元に届くのは源泉徴収票の交付票です。押さえるのは、何が載るかと、いつ手元に届くか、という二点までです。
次は、所得から差し引く扶養の枠です。
参考:国税庁タックスアンサー No.7411/国税庁「法定調書(源泉徴収票、支払調書)の作成と提出」
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