配偶者控除と配偶者特別控除の違い

執筆者:

カテゴリ:

約3分で読めます

年末調整の本 第6章

第5章の扶養控除とは別枠なのが、配偶者に向けた所得控除の切り分けです。第1章・第2章・第3章・第4章の精算の地図のうえで、納税者に所得税法上の控除対象配偶者がいるときに一定額を差し引けるのが配偶者控除です。本人の合計所得が1,000万円を超えると、配偶者控除は使えません。配偶者の側でも、年間の合計所得金額が一定以下であることが要ります。令和8年分から適用される配偶者の所得要件は、合計所得金額が62万円以下であることです。

控除対象配偶者は、民法上の配偶者であることと、納税者と生計を一にしていること、青色・白色の事業専従者でないことなどが要ります。内縁関係の人は、控除対象配偶者には当たりません。所得が給与だけの場合の収入換算は、給与の収入金額が136万円以下であることです。過去年分の換算数字と取り違えないことが大事です。この配偶者の所得要件の改正は令和8年12月1日に施行され、令和8年分以後の所得税に適用されます。

配偶者控除の金額は、控除を受ける本人の合計所得金額と配偶者の年齢により分かれます。本人の合計所得が900万円以下なら、一般の控除対象配偶者は38万円、老人控除対象配偶者は48万円です。本人所得が上がると、控除額は段階的に下がります。900万円超950万円以下なら一般26万円・老人32万円、950万円超1,000万円以下なら一般13万円・老人16万円です。老人控除対象配偶者は、その年12月31日現在の年齢が70歳以上である控除対象配偶者をいいます。

配偶者の合計所得が配偶者控除の上限を超えると、配偶者控除そのものは適用できません。その場合でも、配偶者特別控除として一定の金額の控除が残ることがあります。令和8年分では、配偶者の合計所得金額が62万円超133万円以下のときに、本人の所得と配偶者の所得に応じて段階的な控除が付きます。配偶者特別控除の控除額は、段階の最高で38万円です。本人の合計所得が1,000万円以下であることも、配偶者特別控除を受けるための要件に入ります。

配偶者控除と配偶者特別控除は、同じ年に両方を重ねて受けることはできず、どちらか一方です。夫婦の間で互いに配偶者特別控除を受けることもできず、片方が受けるならもう片方は受けられません。俗称で語られる収入の線引きの対応表や、民間の俗称見出しは使いません。合計所得と控除額の段階は、公式の区分に沿って読みます。年末調整では、配偶者控除等申告書への記載が手続の入り口になり、個人の還付見込みは扱いません。

次は、本人の所得から差し引く基礎の枠です。

参考:国税庁タックスアンサー No.1191/No.1195

前の章:扶養控除とは

次の章:基礎控除とは

ほかのビジネス