降水確率は雨の量を表さない

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降水確率は雨の量を表さない 第1章

降水確率の%は、雨の量や強さを表しているように見える。数字が大きいほど「たくさん降る」と読む人もいる。実際にはそうではない。気象庁が示すのは「ある時間帯に1mm以上の雨や雪があるかどうか」の確率だ。量が多いか、降り方が激しいかは、この数字だけでは決まらない。

%は量の目盛りではない。予報を読むときの最初のズレが、ここに出る。量と確率を同じ軸で見ると、解釈がすぐに崩れる。

予報区の中で、決めた時間のあいだに降水量1mm以上の雨または雪が降る確率の平均値。それが降水確率の公式の定義だ。短期予報では6時間ごと、10%単位で出す。定義の核は「有無」にある。1mmに達するかどうかだ。

そこに届かない霧雨やわずかな降りは、この確率の対象から外れる。用語集でも、降水量そのものを予報する数字ではない、と置かれている。数字が指すのは量ではなく、しきい値を超えるかどうかの確率だ。雨の強さを測るものでもない。

例で言い換えると、数字の意味がつながる。18時から24時の降水確率が20%なら、その期間に1mm以上の雨がある可能性が100回中20回、という意味だ。降水確率30%なら、その予報が100回出たときおよそ30回は1mm以上ある。回数のたとえで、%が量の目盛りではないことが見える。

FAQの例では、東京地方の正午から午後6時までの降水確率70%は、その時間帯に1mm以上の降水がある確率が70%だと読む。70%の予報が100回なら、およそ70回は1mm以上になる。同じ%でも、降り方の細部までは言い切らない。予報区内のどの地点でも、同じ確率として定義されている。

確率が高いほど雨量が多くなるわけではない。気象庁の暮らし向け説明でも、確率の高さと雨量の多さは結びついていない、と書かれている。降り方が連続か断続か、一時的ならどのあたりか、1mmを超えたあとの降水量の多少も、降水確率は示さない。有無の確率と、量の予報は別物だ。

示しているのは有無の確率だけである。70%は「強い雨が来る」ではない。20%は「ほとんど降らない量」でもない。どちらも、1mm以上があるかどうかを100回のうち何回かで表している。

量や強度を知りたいときは、別の予報の側を見る必要がある。%だけを強度の代理にするのは、定義から外れる。数字の指す先を取り違えると、予報の読み方がすぐにずれる。量の話は、別の欄に載る。

%を量や強さの目安と取り違えると、予報の読み方がずれる。定義そのものを押さえておくと、数字の見え方が変わる。降水確率のまわりには、まだ定義の続きがある。しきい値や対象時間の読み方まで含めて、地図はもう一段広がる。

参考:気象庁「天気予報」/気象庁「予報の名称」/気象庁「天気予報・天気図について」(FAQ)

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