賞味期限の本 第3章
第2章では消費期限を見ました。賞味期限は、袋や容器を開けないまま表示どおりに保存したとき、その年月日までおいしく食べられる期限です。農林水産省のページもこの短い言い方で分けています。
安全性ではなくおいしさの期限である点が先に来て、スナック菓子やカップめんなど比較的傷みにくい食品の袋で目にする表示でもあります。第1章で並べた違いの、おいしさ側にあたります。
食品表示基準第2条第1項第8号は、決められた保存の仕方で置いたときに、期待される全ての品質を十分に保てると認められる日を年月日で示す、と定義します。
言い換えると、書かれた保存方法を守って未開封のまま置いたとき、期待どおりの品質が十分に保てると認められる日までの線引きです。ただしその期限を超えても品質が保たれていることがある、と条文は添えます。e-Govの条文と消費者庁の資料の定義文は一致します。定められた方法とは袋や容器に書かれた保存方法を指します。
比較的傷みにくい食品に付きます。スナック菓子・カップめん・チーズ・かんづめ・ペットボトル飲料などが農林水産省の例です。消費期限が付く食品と比べると、傷みにくい側の食品に付く表示でもあります。日持ちの長さが、どちらの期限表示になるかを分けます。
東京都のFAQは、おいしさなど品質が維持される期限とも書いています。スナック菓子・即席めん類・缶詰などがその例です。消費者庁の資料でも菓子・カップめん・缶詰が並び、日持ちする食品の側にこの表示が集まります。
表示の仕方も基準で決まっています。「賞味期限」の文字を付けたうえで年月日を年月日の順に書くのが食品表示基準のルールです。ラベルには賞味期限である旨が先に来て、そのあとに年月日が続きます。製造から3ヶ月を超える場合は、年月だけの表示に代えられることもあります。
賞味期限を過ぎてもただちに食べられなくなるわけではない、と農林水産省は書いています。東京都のFAQも、封を開けず包装に書かれた保存の仕方を守っているなら、賞味期限を過ぎただけで直ちに安全性に問題があるとは限らない、と述べます。過ぎたあとの扱いは、消費期限の場合とは説明が分かれます。
消費者庁の資料の図では賞味期限側を「おいしく食べることができる期限」と示し、※まだ食べられるとも添えています。対する消費期限側は、期限をすぎたら食べないほうがよい期限です。
開封前が前提です。袋や容器を開けず、書かれた保存方法を守っていた場合のおいしさの約束です。一度開けた食品は、表示の期限にかかわらず早めに食べる、と農林水産省は注意を促しています。冷蔵や常温の指定だけでなく、封を切ったかどうかも条件に入ります。開封後は、表示の年月日より手前でも早めに食べる前提になります。
次の章では、年月日と年月の表示の分かれを確かめていきます。
参考:農林水産省「消費期限と賞味期限」/東京都保健医療局「消費期限と賞味期限は、何が違うのでしょうか?」/消費者庁「期限表示(消費期限・賞味期限)について」/e-Gov「食品表示基準」
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