地域別最低賃金

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最低賃金の本 第2章

第1章で見た最低賃金のうち、都道府県の単位で置かれるのが地域別最低賃金です。産業や職種にかかわりなく、その都道府県の事業場で働く労働者と使用者のすべてに及びます。各都道府県に1つずつあり、全国では全部で47件です。FAQでも、当該都道府県内の事業場のすべての労働者及び労働者を1人でも使用する使用者に適用される、とあります。特定最低賃金とは別の種類であり、両方があるときは高い方の額を適用する、という仕組みの片側にあたります。

額の定め方は、時間額です。月給や日給で働いていても、最低賃金と比べるときの物差しは時間当たりの金額になります。時間額への換算の式は次の章に回し、ここでは時間額という単位だけ押さえます。厚生労働省の地域別最低賃金の全国一覧の表も、都道府県ごとに時間額と発効年月日が並ぶ形です。

令和8年度の地域別最低賃金全国一覧では、全国加重平均は1,177円です。前年度の1,121円から56円の引上げで、引上げ率は5.0%だと公式の表に書かれています。全国加重平均は47件をならした目安の数字であり、県ごとの下限そのものではありません。実際にその人へ適用されるのは、勤務先の都道府県の時間額です。どの都道府県の表の行を開くかが先です。

具体例を令和8年度の公式表から拾います。東京都の時間額は1,280円で、発効日は令和8年10月1日です。大阪府の時間額は1,231円で、発効日は同じく令和8年10月1日です。沖縄県の時間額は1,086円で、発効日は令和8年12月2日です。

同じ令和8年度の改定でも、発効日は都道府県によってずれます。10月に発効する県もあれば、11月や12月に発効する県もあります。表の括弧内は改定前の額であり、発効日以降に適用されるのは改定後の時間額です。金額の高低で都道府県を並べ替える攻略や、手取りが増えるかどうかの試算などは扱いません。

表の読み方の要点は、時間額の列と発効年月日の列をセットで追う、という一点です。数字の確認先は厚生労働省の全国一覧と、最低賃金特設サイトの都道府県表です。年度が変われば時間額も発効日も書き換わるため、古い年度の表のまま使わないことが大事です。

派遣で働く人には、派遣元ではなく派遣先の事業場に適用される最低賃金が使われます。派遣元の所在地ではなく、実際に働く先の都道府県の地域別最低賃金を見ます。制度の概要のページでも同じ説明が並びます。事業場の所在地がどの都道府県にあるか、発効日を過ぎているか、の2点で表を追います。

次は、いま支払っている額が下限以上かどうかを確かめる手順です。

参考:厚生労働省「最低賃金制度の概要」/厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」/厚生労働省「令和8年度 地域別最低賃金 全国一覧」PDF/最低賃金特設サイト・全国一覧/厚生労働省FAQ

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