外食を全部やめた月ほど続かない

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家計簿を三日でやめた人から貯金が増えていく 第4章

第3章では、小さな我慢が家計全体を動かしにくい話を見ました。次に起きやすいのが、外食の全面禁止です。今月は外食ゼロと決めたのに、翌月には元に戻ってしまう。そんな失敗の形があります。意志の弱さの話ではなく、やり方の問題として整理してみます。

まず外食の規模を、家計調査の数字で確かめます。2024年の二人以上の世帯では、外食は1か月平均15,633円でした。年間の支出金額をまとめた品目別の表では、同じ年の外食は年額187,598円です。

1か月平均の15,633円を12倍すると187,596円で、年額の表とは2円ずれます。月平均と年額はそれぞれ別に集計された値なので、端数が完全には一致しません。

年額の内訳を見ると、学校給食を除いた一般外食は179,992円でした。そのうち、喫茶代や飲酒代を除いた食事代は151,634円です。

同じ世帯の消費支出は1か月平均300,243円、食料は89,936円です。消費支出に占める外食の割合は、月平均でも年額でもおよそ5%になります。コーヒーよりはずっと大きい一方で、家計の全部を決めるほどではありません。ここをゼロにするのは、支出を一つ消す話であると同時に、暮らしのリズムを変える話でもあります。

全部やめるやり方は、見た目はきれいです。記録も単純で、達成感もあります。ただ、月におよそ1.5万円の支出を一気にゼロにすると、代わりに何かが必要になります。自炊の時間、買い物の回数、外での予定の組み方。家計の項目は減っても、生活の負担は別の場所へ移ります。

負担が移ったままでは、同じ状態を続けるのは難しくなりがちです。章題の「全部やめた月ほど続かない」は、性格の話ではなく、ゼロという極端な上限の話です。厳しさより、翌月も同じ物差しで測れることのほうが大事だと考えられます。

失敗の形は、「禁止」を唯一のルールにすることです。外食は悪い、家で食べるのは正しいという二択にすると、例外が一度出ただけでルール全体を投げ出したくなります。人との食事や出先での食事、疲れている日。例外は最初から起きるものとして考えたほうが現実的です。

続けやすいのは、ゼロではなく上限です。たとえば、月の外食の目安を金額で決めるか、回数で決めます。測れる上限があれば、守れたかどうかがわかり、超えた月の翌月に戻すこともできます。上限は平均に合わせる必要はなく、自分の収入や暮らしに合わせて決めてかまいません。

大切なのは、続けられる数字であることと、外食以外の大きい費目も同時に見ることです。外食は食料の一部であり、家計の一部です。全部を消すより見える上限を置くほうが、翌月も同じルールで動けます。

次の章では、変動する買い物ばかり責めて、毎月ほぼ決まった支出を見ない失敗を取り上げます。

参考:総務省統計局「家計調査報告〔家計収支編〕2024年(令和6年)平均結果の概要」/e-Stat 家計調査 品目分類(全品目)(2020年改定)支出金額(年)2020年~2024年

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