干支の本 第1章
干支の順番は、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥です。この章では、十二支の並びと読み方を国立天文台暦計算室と国立国会図書館の資料で確かめます。あわせて、「えと」という呼び名の由来も見ていきます。
国立天文台の暦Wikiは、十二支を子から亥までこの順に並べた表を載せています。順番と読み方をまとめると、次のとおりです。かっこの中は、訓読みと音読みの順です。
- 子(ね/シ)
- 丑(うし/チュウ)
- 寅(とら/イン)
- 卯(う/ボウ)
- 辰(たつ/シン)
- 巳(み/シ)
- 午(うま/ゴ)
- 未(ひつじ/ビ)
- 申(さる/シン)
- 酉(とり/ユウ)
- 戌(いぬ/ジュツ)
- 亥(い/ガイ)
暦Wikiの表には、読み方のほかに方角と時刻の割り当ても載っています。方角と時刻の話は、後の章で取り上げます。
十二支の読み方には、二つの系統があります。一つは「ね」「うし」と読む日本式の読み方で、もう一つは「シ」「チュウ」と読む音読みです。音読みでは、子と巳がどちらも「シ」で、辰と申がどちらも「シン」になります。音読みだけでは区別がつかない組があるわけです。
亥の日本式の読み方は、資料によって書き方が違います。国立天文台の「六十干支のよみ方」と国立国会図書館の「日本の暦」は「い」と書いています。一方、暦Wikiの表では「ゐ」となっています。この本では「い」と書きます。
十二支は、はじめから動物を表す言葉だったわけではありません。国立天文台の用語解説によると、十二支は古い時代の中国で、暦の月の名前や時刻、方角を表すのに使われていました。もとは12か月の順番を示す符号で、あとから動物と結びつけられたと説明されています。
国立国会図書館の「日本の暦」も、十二支はもともと12か月の順を表す呼び名で、やがて12種の動物が当てはめられたと書いています。干支の順番は、もとをたどると月の順番だったことになります。
「えと」という呼び名は、十干のほうから来ています。十干は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10個です。国立国会図書館によると、十干はもともと、日を10日ずつ区切って数えるための呼び名でした。
同じ資料によると、十干にはやがて陰陽五行説が当てはめられました。五行の木・火・土・金・水のそれぞれに、陽と陰が一つずつ割り当てられています。日本では、陽を「兄(え)」、陰を「弟(と)」になぞらえて、「えと」と呼ぶようになりました。
そのため、十干の日本式の読み方には兄と弟が入っています。甲は木の兄で「きのえ」、乙は木の弟で「きのと」と読みます。丙は「ひのえ」、丁は「ひのと」、戊は「つちのえ」、己は「つちのと」です。庚は「かのえ」、辛は「かのと」、壬は「みずのえ」、癸は「みずのと」と続きます。
国立国会図書館は、干支(えと)を十干と十二支の組み合わせと説明しています。組み合わせを読むときにも、音読みと日本式の読み方の両方が使われます。たとえば甲子は、「こうし」や「かっし」と読むほか、「きのえね」とも読みます。
暦Wikiにも、十二支は十干と組み合わせて干支として使われることが多いとあります。次の章では、十干と十二支をどう組み合わせるのかを見ていきます。
参考:国立天文台暦計算室 暦Wiki「十二支」/国立天文台暦計算室「こよみ用語解説 六十干支」/国立国会図書館「日本の暦」干支①六十干支
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