消防計画とは

執筆者:

カテゴリ:

約3分で読めます

防火管理者の本 第7章

『防火管理者の本』の目次:防火管理者の本

消防法第8条第1項は、防火管理者に行わせる業務の最初に消防計画の作成を挙げる。訓練の実施は「当該消防計画に基づく」と書かれている。

施行令第3条の2第1項は、防火管理者が総務省令で定めるところにより消防計画を作成し、所轄消防長又は消防署長に届け出なければならないとする。同条第2項は、その消防計画に基づいて訓練の実施、消防用設備等の点検及び整備、火気の使用又は取扱いに関する監督などを行うとしている。

施行規則第3条第1項は、防火対象物の位置、構造及び設備の状況と使用状況に応じて計画を作るとする。作成は管理について権原を有する者の指示を受けて行い、変更するときも届け出る。定める事項は「おおむね」次のとおりで、令第1条の2第3項第1号の防火対象物などについては十二項目ある(規則第3条第1項第1号、2026年10月時点)。

  1. 自衛消防の組織に関すること
  2. 防火対象物についての火災予防上の自主検査に関すること
  3. 消防用設備等又は特殊消防用設備等の点検及び整備に関すること
  4. 避難通路、避難口、安全区画、防煙区画その他の避難施設の維持管理及びその案内に関すること
  5. 防火壁、内装その他の防火上の構造の維持管理に関すること
  6. 定員の遵守その他収容人員の適正化に関すること
  7. 防火管理上必要な教育に関すること
  8. 消火、通報及び避難の訓練その他防火管理上必要な訓練の定期的な実施に関すること
  9. 火災、地震その他の災害が発生した場合における消火活動、通報連絡及び避難誘導に関すること
  10. 防火管理についての消防機関との連絡に関すること
  11. 増築、改築、移転、修繕又は模様替えの工事中の防火対象物における防火管理者又はその補助者の立会いその他火気の使用又は取扱いの監督に関すること
  12. イからルまでに掲げるもののほか、防火対象物における防火管理に関し必要な事項

新築工事中の建築物(仮使用認定を受けたもの又はその部分を除く)や建造中の旅客船は第2号の区分で、消火器等の点検及び整備、工事中に使用する危険物等の管理などが並ぶ。業務の一部を外部に委託している場合は受託者の氏名及び住所と、受託者の行う業務の範囲及び方法を、権原が分かれている場合はその権原の範囲を計画に定める(同条第2項・第3項)。地震防災対策強化地域などの一部の施設では、地震の事項も加わる。

訓練の回数は、同じ条の第10項にある。「令別表第一(一)項から(四)項まで、(五)項イ、(六)項、(九)項イ、(十六)項イ又は(十六の二)項に掲げる防火対象物」の防火管理者は、消火訓練と避難訓練を年二回以上行う(規則第3条第10項、2026年10月時点)。訓練を行うときは、あらかじめ消防機関に通報する(同条第11項)。

権原が分かれた高層建築物などで統括防火管理者が置かれる場合、統括防火管理者は防火対象物の全体についての消防計画を作り、届け出る(法第8条の2第1項、令第4条の2)。各部分の防火管理者が作る消防計画は、この全体の計画に適合するものでなければならない(法第8条の2第3項)。

消防長又は消防署長は、防火管理上必要な業務が法令や消防計画に従って行われていないと認めるとき、権原を有する者に必要な措置を命ずることができる(法第8条第4項)。届出に使う書類は第8章で扱う。

消防計画は、令第3条の2が作成と届出を、規則第3条が定める事項と訓練の回数を決めている。訓練や点検などの業務は、この計画に基づいて行われる。

参考:e-Gov法令検索「消防法」/e-Gov法令検索「消防法施行令」/e-Gov法令検索「消防法施行規則」

次の章:防火管理者 選任届

ほかの資格