防火管理者の本 第5章
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防火管理者の資格は、施行令第3条第1項が並べている。第1号イは甲種防火管理講習の課程を修了した者、第2号イは乙種防火管理講習の課程を修了した者だ。どちらも講習の修了が要件で、令第3条と、講習を定めた施行規則第1条の4・第2条の3には、合格点を定めた試験の規定はない。同じ消防法でも、危険物取扱者は試験に合格して免状を受ける。なお甲種防火対象物では、講習を受けていなくても、第1号ロからニの学歴と実務経験などで資格を持つ人がいる。その中身は第4章で扱った。
講習を行うのは、都道府県知事、消防本部及び消防署を置く市町村の消防長、総務大臣の登録を受けた法人の三者だ(令第3条第1項第1号イ・第2号イ)。法人の登録は施行規則第1条の4が定める。講習の業務を行う人が事務所ごとに二名以上いることが、登録の要件の一つだ。その人は、令第4条の2の2第1項第1号の防火対象物の防火管理者として五年以上の実務経験を持つ者や、消防職員などで火災予防の業務に二年以上の実務経験を持つ者などとされる(規則第1条の4第3項、2026年10月時点)。総務省消防庁予防課の資料「防火管理講習事業」は、「指定、登録等を受けた法人」の欄に一般財団法人日本防火・防災協会を載せている。同じ資料は、事務・事業の見直し結果を令和6年9月1日現在としている。
講習の中身は、施行規則第2条の3が定める。甲種防火管理講習は、初めて受ける人向けの甲種防火管理新規講習と、甲種防火管理再講習の二つに分かれる。新規講習で知識と技能を身につける事項は、同条第2項が六つ挙げている。
- 防火管理の意義及び制度に関すること
- 火気の使用又は取扱いに関する監督に関すること
- 消防用設備等の点検及び整備並びに避難又は防火上必要な構造及び設備の維持管理に関すること
- 消火、通報及び避難の訓練その他防火管理上必要な訓練に関すること
- 防火管理上必要な教育に関すること
- 消防計画の作成に関すること
甲種防火管理新規講習の講習時間は、おおむね十時間とされる(規則第2条の3第2項、2026年10月時点)。乙種防火管理講習は、同じ六つの事項について基礎的な知識と技能の修得を目的とする。講習時間はおおむね五時間だ(規則第2条の3第4項、2026年10月時点)。科目は同じで、甲種と乙種では深さと時間が違う。
講習を行った者は、課程を修了した人に修了証を交付する(規則第2条の3第5項)。様式は施行規則の別記様式第一号で、甲種防火管理新規講習、甲種防火管理再講習、乙種防火管理講習のいずれもこの様式による。講習の実施に必要な細目は、同条第6項により消防庁長官が定める。
甲種防火管理再講習は、一定の防火対象物の防火管理者を対象に、新規講習のあとに行われる講習だ。対象と時期は第6章で扱う。
防火管理者の資格は、令第3条第1項の講習の課程を修了したことで得られる。講習を行う者は令第3条が、科目と時間と修了証は規則第2条の3が定めている。
参考:e-Gov法令検索「消防法施行令」/e-Gov法令検索「消防法施行規則」/総務省消防庁予防課「防火管理講習事業」/一般財団法人日本防火・防災協会
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