防火管理者 甲種 乙種 違い

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防火管理者の本 第4章

『防火管理者の本』の目次:防火管理者の本

消防法第8条第1項は、防火管理者を「政令で定める資格を有する者」から定めるとしている。資格を書いたのは消防法施行令第3条第1項だ。防火対象物を甲種防火対象物と乙種防火対象物に分け、それぞれに就ける人を号ごとに挙げる。どちらの場合も、防火管理上必要な業務を適切に遂行できる管理的又は監督的な地位にあることが前提になる。

乙種防火対象物は、第1条の2第3項第1号ロとハの防火対象物のうち、延べ面積が次の値に満たないものだ(令第3条第1項第2号、2026年10月時点)。

  1. 「別表第一(一)項から(四)項まで、(五)項イ、(六)項イ、ハ及びニ、(九)項イ、(十六)項イ並びに(十六の二)項に掲げる防火対象物」:三百平方メートル未満
  2. その他の防火対象物:五百平方メートル未満

三百平方メートルの側に並ぶのは、第3章で収容人員三十人以上とされた用途のまとまりだ。五百平方メートルの側は、五十人以上のまとまりにあたる。

それ以外は甲種防火対象物になる。第1号イの(六)項ロと、(六)項ロの用途の部分がある(十六)項イ・(十六の二)項は、乙種の号に入っていない。このため延べ面積にかかわらず甲種防火対象物だ。新築の工事中の建築物と建造中の旅客船を定めた第1条の2第3項第2号・第3号も、乙種の号には含まれていない。

甲種防火対象物の防火管理者になれるのは、次のいずれかに当たる人だ(令第3条第1項第1号、2026年10月時点)。

  1. イ:甲種防火管理講習の課程を修了した者
  2. ロ:大学又は高等専門学校で総務大臣の指定する防災に関する学科又は課程を修めて卒業し(当該学科又は課程を修めて専門職大学の前期課程を修了した者を含む)、一年以上防火管理の実務経験を有する者
  3. ハ:市町村の消防職員で、管理的又は監督的な職に一年以上あった者
  4. ニ:イからハに準ずる者で、総務省令で必要な学識経験を有すると認められるもの

ニの中身は施行規則第2条にある。労働安全衛生法の安全管理者として選任された者や、危険物保安監督者に選任された甲種危険物取扱者などが並び、警察官や消防団員は管理的又は監督的な職に三年以上あったことが条件になる(規則第2条、2026年10月時点)。

乙種防火対象物の防火管理者には、乙種防火管理講習の課程を修了した者のほか、第1号イからニまでに掲げる者もなれる(令第3条第1項第2号)。甲種の資格を持つ人は、乙種防火対象物にも就ける。乙種の講習を修了しただけの人は、甲種防火対象物には原則として就けない。

例外が第3条第3項だ。甲種防火対象物で管理の権原が分かれているものは、総務省令で定める部分に限って乙種防火管理講習の修了者を防火管理者にできる。施行規則第2条の2の2と第2条の2第1項第2号は、その部分を一つの防火対象物とみなして数えた収容人員が、用途に応じて十人、三十人、五十人に満たないものとしている(2026年10月時点)。

講習の科目と時間は施行規則第2条の3にあり、第5章で扱う。

甲種と乙種という呼び名は、消防法の危険物取扱者にもある(危険物甲種とは、危険物乙種とは)。危険物のほうは免状の種類で、扱える危険物の類が変わる。防火管理者の甲種と乙種は、防火対象物の区分と講習の課程の分け方だ。

防火管理者の甲種と乙種は、令第3条第1項が防火対象物の用途と延べ面積で分けている。甲種の資格は両方に通じ、乙種の講習修了者が甲種防火対象物に就けるのは第3項の部分に限られる。

参考:e-Gov法令検索「消防法」/e-Gov法令検索「消防法施行令」/e-Gov法令検索「消防法施行規則」

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