賞味期限の本 第1章
お店で買った食品の袋や容器には、消費期限か賞味期限のどちらかが表示されます。消費期限は、開けないまま表示どおりに保存したときに安全に食べられる期限です。賞味期限は、同じ条件でおいしく食べられる期限です。農林水産省の説明も、この二つの言い方で分けています。
消費期限は傷みやすい食品に付きます。弁当・サンドイッチ・生めん・ケーキなどがその例です。東京都のFAQでは、弁当・調理パン・そうざい・生菓子類・食肉・生めん類なども挙げています。品質が急速に劣化する食品向けの表示で、消費者庁の資料でも弁当・サンドイッチ・惣菜が例に並びます。
賞味期限のほうは、比較的傷みにくい食品です。スナック菓子・カップめん・チーズ・かんづめ・ペットボトル飲料などが農林水産省の例です。東京都はスナック菓子・即席めん類・缶詰などを挙げ、おいしさなど品質が維持される期限とも書いています。消費者庁の資料では菓子・カップめん・缶詰が例です。日持ちの差が、どちらの表示になるかを分けます。
食品表示基準にも、それぞれの定義があります。消費期限は、定められた方法で保存した場合に、腐敗や変敗などで安全性を欠くおそれがないと認められる期限です。賞味期限は、期待される品質の保持が十分に可能と認められる期限です。賞味期限については、期限を過ぎても品質が保たれていることがある、と基準に添えられています。
番号で言うと、消費期限が第2条第1項第7号、賞味期限が同第8号です。定められた方法とは、袋や容器に書かれた保存方法を指します。
賞味期限を過ぎても、ただちに食べられなくなるわけではない、と農林水産省は書いています。東京都も、未開封で保存方法を守っているなら、賞味期限を過ぎただけで直ちに安全性に問題があるとは限らない、としています。
消費期限は別です。過ぎると安全とは言えなくなる場合があるため、食べることはすすめられない、と東京都のFAQは述べています。消費者庁の資料でも、消費期限は期限をすぎたら食べないほうがよい期限として示されています。
どちらも開封前の話です。袋や容器を開けず、書かれた保存方法を守っていた場合の安全やおいしさの約束です。一度開けた食品は、表示の期限にかかわらず早めに食べる、と農林水産省は注意しています。開封後は消費期限でも賞味期限でも扱いは同じです。期限の数字だけを見るのではなく、開けたかどうかも一緒に見ます。
通常は年月日まで表示します。ただし賞味期限は、製造から3ヶ月を超えるものなら年月だけの表示でもよい、と東京都も農林水産省も説明しています。消費期限の側は、原則として年月日のままです。年月日か年月かは、賞味期限の側でだけ起きる違いです。
次の章では、安全側の期限表示を条文の定義から確かめていきます。
参考:農林水産省「消費期限と賞味期限」/東京都保健医療局「消費期限と賞味期限は、何が違うのでしょうか?」/消費者庁「期限表示(消費期限・賞味期限)について」
次の章:消費期限 とは