二〇一九年から五日は会社が取らせる義務になった

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有給は十八日あるのに十二日しか使われない 第5章

第4章でみた年間休日は、会社があらかじめ休みと決めた日の合計でした。年次有給休暇は、その枠とは別に置かれます。

その有給のうち一定日数については、2019年4月から使用者側の義務が加わりました。章題の二〇一九年と五日は、この施行の年と義務づけられた日数を漢数字で書いたものです。

厚生労働省の解説によると、労働基準法の改正で、年次有給休暇を年に10日以上付与される労働者について、使用者は年5日分の取得時季を指定して取得させることになりました。

対象には管理監督者も含まれます。有期雇用労働者も、年次有給休暇の発生要件を満たせば対象になります。義務の対象は、法律で定められた付与日数が10日以上の労働者に限られます。

五日という日数は、付与された有給のうち、この義務で取得させる分を指します。付与した日(基準日)から1年以内に、5日分の取得時季を指定する仕組みです。2019年3月までは、取得日数について使用者にこうした義務はありませんでした。

改正の背景として、同解説は取得率が低調だった現状を挙げています。同僚への気兼ねや、休暇を請求しにくいことなどを理由に取得が進みにくかった、と書かれています。制度紹介の範囲で、原因の深掘りはここにはありません。

すでに労働者が自ら5日以上を請求・取得している場合は、使用者による時季指定は要りません。リーフレットも、5日以上取得済みなら時季指定は不要だと書いています。

解説はさらに、その場合は時季指定をすることもできない、と続けています。計画年休で取った日数も、5日の計算に含められます。

時季指定の際には、使用者は労働者の意見を聴く必要があります。聴いた意見を尊重するよう努める、とも解説は書いています。使用者の指定、本人の請求・取得、計画年休のいずれかで年5日に達すれば足りる、というのが厚労省資料の整理です。

有給の取得をあらかじめ割り振る仕組みとして、計画的付与制度もあります。令和7年就労条件総合調査では、その制度がある企業割合は40.8パーセントでした。調査の対象は常用労働者30人以上の民営企業です。前年調査の同割合は40.1パーセントでした。

義務が加わったあとも、取得の実態は一点には収まりません。第1章の平均取得率は66.9パーセントまで上がっていますが、使われない分も残っています。次の章では、取得率が長い年月でどう動いたかを見ていきます。

参考:厚生労働省「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」/厚生労働省「年次有給休暇の付与日数は、法律で決まっています」/厚生労働省「令和7(2025)年就労条件総合調査の概況」

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