固定資産税の本 第2章
固定資産税の「いつ」は、問いが二つに分かれる。ひとつは、誰に、いつの所有で課税されるか。もうひとつは、いつ払うかだ。前者の軸は賦課期日だ。総務省の概要では、賦課期日を当該年度の初日の属する年の一月一日と置く。その日時点で固定資産課税台帳に所有者として載る者が、その年度分の納税義務者になる。土地と家屋は、原則、登記簿等に所有者として登録されている者だ。償却資産は、申告のあった所有者等が台帳に載る。台帳に載る名前が、その年度の課税の入口になる。年の途中で売買があっても、その年度分の納税義務は、原則として一月一日時点の所有者側に残る、という公式の枠だ。買主と売主のあいだで税額をどう分けるかは、契約の条項の話になる。民法や個別契約の精算には、ここでは立ち入らない。所有の切替えと納付の時期は、同じ「いつ」でも層が違う。課税の入口は一月一日、納付の入口は通知書だ。二つの層を混ぜない。
いつ払うかの軸は、納税通知書と納期だ。市町村から納税義務者へ、納税通知書が届く。通知書には課税標準額、税率、税額のほか、納期と各納期の納付額、納付場所などが記される。納期は市町村の条例で定める。原則は年に四回の納期に分けて納める形だ。納税者が希望すれば、一度に全額を納めることもできる、と総務省は書く。具体の月は団体ごとに違う。春に一回目、夏に二回目、といった月の並びは団体差がある。全国一律の納付カレンダーをここに断定しない。届いた納税通知書と、所在市町村の納期案内を見るのが正本だ。東京二十三区内は都が課税する例外がある。その場合も、都の通知と都税側の納期案内が先に来る。通知が届く前に、勝手な納付のカレンダーを組まない。通知書の納期欄が、その年度の「いつ払うか」の正本になる。納付場所や口座振替の手続きも、通知と団体の案内の側に載る。納付の経路の細部は団体ごとに差がある。
税額がいつ下がるか、いつ上がるかといった予測は、ここでは持たない。評価の見直しや負担の調整の細部も、別の地図として、あとに残る。住所変更の手続きや、売買時の精算の細部には入らない。「いつ」の地図は、賦課期日の所有と、通知書に書かれた納期の二つまでだ。分からない点は、固定資産の所在市町村の固定資産税担当へ戻る。二十三区は都税側の案内だ。総務省の固定資産税のページも、制度説明の公式の入口のひとつになる。個別の可否は所在団体の窓口で足りる。通知書の記載が、実務の先に来る。固定資産税の「いつ」は、一月一日の所有と、条例の納期の二つに分かれる。
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