干支の本 第5章
第4章では、干支がいつから変わるかを元日と立春の区切りから見ました。干支は年や月や日を数えるだけでなく、方角を表すのにも使われてきました。
この章では、十二支と方角の対応を国立天文台と国立国会図書館の説明に沿って確かめていきます。
国立天文台暦計算室の暦Wikiによると、方角に用いる場合は、北を子にして東回りに十二支の名を当てていきます。子は北、卯は東、午は南、酉は西にあたります。
国立国会図書館の解説も、北から時計と同じ向きに子・丑・寅と十二に分ける、と書いています。北から順に名前が並んでいきます。
子の方角と午の方角を結ぶ線を子午線と呼びます。暦Wikiの子午線の項目も、子と午を結ぶことからその名がついたと説明しています。卯の方角と酉の方角を結ぶ線は、卯酉線と呼ばれます。
十二支だけだと、北東や南西などの中間の方角は表しきれません。暦Wikiによると、北東は丑と寅のあいだにあたるので艮(うしとら)と呼びました。
南東は辰と巳のあいだなので巽(たつみ)です。南西は未と申のあいだから坤(ひつじさる)、北西は戌と亥のあいだから乾(いぬい)です。
国立国会図書館も同じ対応を示しています。北東(艮)は丑寅、東南(巽)は辰巳と呼びました。南西(坤)は未申、西北(乾)は戌亥です。東南と南東は、同じ方角を指す言い方のちがいです。
章題にある鬼門は、この北東の方角を指す呼び名です。艮や丑寅と同じ北東の方角を指す通称として紹介するにとどめます。国立天文台や国立国会図書館の本文に鬼門の語は出てこないので、吉凶の中身や家相の決まりまでは、ここでは扱いません。
国立国会図書館によると、干支は方位の吉凶も表わすようになり、陰陽家が方位神を祭ったとされています。その一例として、歳徳神のある方位は恵方やあきの方と呼ばれます。くわしい扱いは節分の本で取り上げています。
十二支は方角だけでなく、時刻を区切るのにも使われてきました。暦Wikiの十二支の表にも、方角の欄と並んで時刻の欄があります。次の章では、その時刻の区切りのうち、丑の刻をめぐる呼び方を見ていきます。
参考:国立天文台暦計算室 暦Wiki「十二支」/国立天文台暦計算室 暦Wiki「子午線」/国立国会図書館「日本の暦」干支②方位神
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