消火器は四分の一だけ赤ければいい 第5章
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第38条第1項は、住宅用消火器以外の消火器に書く表示を十九の号で挙げる。第19号は取扱い上の注意事項で、そのハは次のとおりだ。
「標準的な使用条件の下で使用した場合に安全上支障がなく使用することができる標準的な期間又は期限として設計上設定される期間又は期限」
条文にあるのは表示する事項で、年数はない。何年かは省令の中で決まっておらず、設計の段階で設定された期間又は期限がそのまま表示の中身になる(第38条第1項第19号ハ、2026年10月時点)。前提も書かれていて、それは「標準的な使用条件の下で」使った場合だ。
期間と期限は「又は」で並んでいて、条文はどちらで表示してもよい形をとっている。民法の期間の計算や、期限が休日に当たるときの扱いは期限の数え方の本で扱っている。
同じ第1項には、年に関わる号がもう一つある。第11号の製造年だ。第10号の製造番号、第12号の製造者名と並び、消火器の種類による限定は付いていない。
第3号は、加圧式の消火器と蓄圧式の消火器の区別を表示させる。省令の第1条の2は、第11号と第12号で二つを定義している。
- 加圧式は、加圧用ガス容器の作動、化学反応又は手動ポンプの操作により生ずる圧力で消火剤を放射する
- 蓄圧式は、本体容器内の圧縮ガスの圧力又は充てんされた消火剤の圧力で消火剤を放射する
第19号の注意事項も、この区別で分かれている。イの加圧用ガス容器に関する事項は加圧式の消火器に限られ、ロの指示圧力計に関する事項は蓄圧式の消火器に限られる。
第19号のハより後ろには、表示する注意事項がさらに続く。
- ニ 使用時の安全な取扱いに関する事項
- ホ 維持管理上の適切な設置場所に関する事項
- ヘ 点検に関する事項
- ト 廃棄時の連絡先及び安全な取扱いに関する事項
- チ その他取扱い上注意すべき事項
加圧式と蓄圧式の区別は、表示以外の条文にも出てくる。第21条の2は手さげ式の消火器に使用済であることが判別できる装置を求めるが、指示圧力計のある蓄圧式の消火器はこの条から除かれている。
住宅用消火器の表示は第44条にある。第14号の注意事項のロは「使用期間又は使用期限に関する事項」で、第38条の長い修飾は付いていない。第39条により住宅用消火器は蓄圧式で、消火剤を再充てんできない構造だ。第14号には、イの指示圧力計に関する事項と、ハの「消火剤の再充てんができない旨」も並ぶ。住宅用消火器は外面の塗色に決まりがないが、表示の事項は条文で決まっている。
総務省消防庁は「老朽化した消火器の取扱いについて」というページを出している。腐食が進んだ消火器を操作した際に破裂し、負傷等する事故が発生していると書く。廃棄の項では、腐食が進んでいる加圧式の消火器について、容器破裂の危険性が大きいとしている。
ラベルの設計上の期間は、省令第38条第1項第19号ハが表示を求める事項で、その長さは省令ではなく設計で設定される。住宅用消火器では、第44条第14号ロの「使用期間又は使用期限に関する事項」がこれに対応する表示事項で、第38条のような長い修飾は付いていない。
参考:e-Gov法令検索「消火器の技術上の規格を定める省令」/総務省消防庁「老朽化した消火器の取扱いについて」
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