気象予報士とは

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気象予報士の本 第1章

『気象予報士の本』の目次:気象予報士の本

気象予報士は、気象業務法にもとづく国家資格だ。気象庁の外で天気などを予報する事業者は、その予想を気象予報士にさせなければならない。資格はそのために置かれている。

制度は平成6年度に始まった。気象業務法の改正で導入されたものだ。気象庁の説明では、目的は民間事業者による予報の信頼性を担保することにある。気象庁は数値予報資料などの高度な予測データを提供していて、それを適切に使える技術者を確保するために作られた。

出発点は事業者の許可だ。気象業務法第17条によると、気象庁以外の者が予報の業務を行うには気象庁長官の許可が要る。対象は「気象、地象、津波、高潮、波浪又は洪水の予報の業務」で、法律はこれを「予報業務」と呼ぶ。言葉の意味は第2条にある。「気象」は大気(電離層を除く。)の諸現象、「地象」は地震及び火山現象並びに気象に密接に関連する地面及び地中の諸現象だ。

許可を受けた事業者への求めは第19条の2にある。気象や地象の予報業務を許可された者は、予想を行う事業所ごとに気象予報士を置き、その予想を気象予報士に行わせなければならない。土砂崩れ、高潮、波浪、洪水の予報業務のために気象の予想を行う事業者も同じだ。気象庁のページでは、ここでいう地象から地震動、火山現象、土砂崩れが除かれている。

第19条の2は、気象予報士という言葉の定義も括弧書きで添えている。「第二十四条の二十の登録を受けている者」。試験に受かっただけでは、法律の上ではまだ気象予報士ではない。

義務を負うのは、許可を受けた事業者のほうだ。気象予報士の資格さえあれば誰でも予報を出せる、という仕組みにはなっていない。許可の中身と、気象庁以外の者は警報をしてはならないとする第23条は第2章で扱う。

気象予報士になるには、二つの段階を踏む。まず気象予報士試験に合格する。第24条の2は、試験を気象予報士の業務に必要な知識及び技能について行うと定めている。合格者は「気象予報士となる資格を有する」(第24条の4)。そのうえで気象庁長官の登録を受けて、初めて気象予報士になる(第24条の20)。試験を実施しているのは一般財団法人気象業務支援センターで、気象庁長官から指定試験機関の指定を受けている。

同センターの試験概要は、試験で認定するものを三つ挙げている。

  1. 今後の技術革新に対処しうるように必要な気象学の基礎的知識
  2. 各種データを適切に処理し、科学的な予測を行う知識および能力
  3. 予想した情報に関連して防災上の配慮を的確に行うための知識および能力

データを読み、予想を立て、防災まで気を配る。資格が想定している仕事の範囲は、この三行でおおよそわかる。

予報を受け取る側にも読み方がある。たとえば降水確率は雨の量を表さない。

制度の全体は、気象庁の「気象予報士について」にまとまっている。試験、登録の申請、登録事項の変更の届出の案内も、そのページから開ける。

参考:気象庁「気象予報士について」/e-Gov法令検索「気象業務法」/気象業務支援センター「試験概要」

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