気象業務法とは

執筆者:

カテゴリ:

約3分で読めます

気象予報士の本 第2章

『気象予報士の本』の目次:気象予報士の本

気象業務法は、昭和27年の法律第165号だ。第1条は目的をこう書いている。

「この法律は、気象業務に関する基本的制度を定めることによつて、気象業務の健全な発達を図り、もつて災害の予防、交通の安全の確保、産業の興隆等公共の福祉の増進に寄与するとともに、気象業務に関する国際的協力を行うことを目的とする。」

法律は第1章の総則から第7章の罰則まである。途中に観測、予報及び警報、気象予報士、民間気象業務支援センター、検定などの章が並ぶ。気象予報士にかかわるのは、主に第3章「予報及び警報」と第3章の2「気象予報士」の二つだ。

第3章は気象庁自身の仕事から始まる。第13条は、気象庁が「一般の利用に適合する予報及び警報をしなければならない」と定める。対象は気象や地象、津波、高潮、波浪及び洪水だ。

そのうえで第17条が、気象庁以外の者に予報業務の許可を求める。許可は「予報業務の目的及び範囲」を定めて出される。審査の基準は第18条にあり、予報資料を集めて解析する施設と要員、気象庁の警報事項を迅速に受けられる施設と要員などが並ぶ。気象や地象の予報業務では、予想を行う事業所に第19条の2の要件、つまり気象予報士の設置を備えることも基準に入っている。

なぜ許可制なのか。気象庁の「予報業務の許可について」は、技術的な裏付けの無い予報が社会に広く流通すれば、混乱や被害を招き、生活の安全・安心を損なうおそれがあると説明する。日本国内の利用者に向けて日本の天気などを予報する場合は、事業者の所在が国内か国外かに関わらず許可が必要だ、とも書いている。

許可を受けた後の決まりもある。第20条は、許可を受けた者に、気象庁の警報事項を予報業務の利用者へ迅速に伝達するよう努めることを求めている。

許可を受けている事業者は、気象庁の「予報業務許可事業者の一覧」で確かめられる。一覧には次の注記が付いている。

「なお、気象庁や許可事業者が発表した予報をそのまま表示するなど許可が不要な場合があります。このため、一覧に掲載されていない事業者のサービスが直ちに法令違反となるものではありません。」

警報の扱いは予報と違う。第23条の文言はこうだ。

「気象庁以外の者は、気象、地象、津波、高潮、波浪及び洪水の警報をしてはならない。ただし、政令で定める場合は、この限りでない。」

予報は許可を受ければ気象庁以外の者も行える。警報は、政令で定める場合を除いて気象庁以外の者には認められていない。気象予報士がいる事業者でも、この点は変わらない。

気象予報士そのものの決まりは、第3章の2にまとまっている。第24条の2から第24条の27までで、次の三つを定めている。

  1. 気象予報士試験と、試験の一部免除
  2. 試験事務を行う指定試験機関
  3. 気象庁長官の登録と、その抹消

最後の第24条の27は、試験、指定試験機関、登録に関して必要な事項を国土交通省令に委ねている。試験の実際は第3章で扱う。

参考:e-Gov法令検索「気象業務法」/気象庁「予報業務の許可について」/気象庁「予報業務許可事業者の一覧」

次の章:気象予報士 試験

ほかの資格