国立国会図書館の本 第6章
『国立国会図書館の本』の目次:国立国会図書館の本
国立国会図書館の遠隔複写サービスは、来館せずに複写を申し込み、複写物を受け取ることができる有料のサービスだ。受取方式は「郵送受取」と「PDFダウンロード」の2つある。申し込める人、対象の資料、料金は方式によって違う。
申し込める人は、NDLのよくある質問でこう分けられている。
- 郵送受取:個人の登録利用者(本登録または簡易登録)と、機関の登録利用者
- PDFダウンロード:個人の本登録利用者で、有効なメールアドレスを登録している人
簡易登録の人と機関登録利用者は、PDFダウンロードを使えない。登録の種類の違いは国立国会図書館 利用者登録にまとめた。登録していない人も、近くの図書館を通して複写を申し込める場合があるとNDLは書いている。
申込みは、国立国会図書館サーチから行う。ログインすると、書誌詳細画面の「国立国会図書館の所蔵」に「申込カートに入れる(遠隔複写)」ボタンが出て、そこから手続きを進める。郵送受取なら、サーチで申し込めない一部の資料や、インターネットを使っていない人のために、郵送で送る申込書も用意されている。PDFダウンロードは郵送では申し込めない。
申込みの時点で、資料と複写箇所を特定できる情報が要る。巻号や記事名などだ。掲載箇所がわからない場合のために、本登録・簡易登録のどちらでも使える「複写のための記事掲載箇所調査」がある。
対象の資料にも違いがある。郵送受取では、住宅地図、電子資料、CDやDVDなどの録音映像資料が対象外になる。PDFダウンロードの対象外は、NDLの列挙ではもっと多い。
- 楽譜、地図、写真集、画集
- 発行後1年以内の雑誌
- 図書館等公衆送信補償金管理協会(SARLIB)が除外資料に指定したもの
- 電子資料、録音・映像資料
- 個人送信・図書館送信の対象資料(海外在住の利用者は申込み可)
- オンライン資料、電子形態の博士論文
- NDLサーチで検索できない一部の専門資料室資料
PDFでは対象外でも、郵送受取なら使えるものもあるとNDLは補足している。
どこまで複写できるかについて、NDLの「著作権にかかわる注意事項」は、図書館の複写サービスでは原則として「著作物の一部分」しか提供できないと書いている。具体的な範囲は同じページで資料の種類ごとに示されている。
支払いはどちらも後払いで、手数料は利用者の負担だ。郵送受取は複写物に請求書や振込用紙が同封され、受取後20日以内に金融機関かコンビニエンスストアで払う。PDFダウンロードは、メールで請求金額と支払方法が知らされ、ダウンロードが可能になった日から20日以内に銀行振込で払う。
料金の中身も方式で違う。郵送受取は複写物の作成費用、発送事務手数料、送料の合計で、PDFダウンロードは作成費用と著作権者への補償金に相当する額の合計だ。NDLは、発送事務手数料と送料を考えても一般に郵送受取の方が安い傾向にあるとしている。金額の概算は複写料金表のほか、申込画面の料金シミュレーションで確かめられる。
参考:国立国会図書館「遠隔複写サービス」/国立国会図書館「よくあるご質問:来館しないで複写する(遠隔複写)」/国立国会図書館「著作権にかかわる注意事項」/国立国会図書館「国立国会図書館の利用者登録(個人)について:本登録」