36協定の届出

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36協定の本 第7章

『36協定の本』の目次:36協定の本

36協定は、時間外労働や休日労働をさせる前に、事業場ごとに結んで所轄の労働基準監督署長へ届け出る。協定を結んだだけで、届け出る前に時間外労働をさせることはできない。厚生労働省のリーフレットも、有効期間が始まる前までに届け出るよう求めている。営業部門と製造部門の住所が別なら、それぞれで協定を結び、それぞれの所轄署へ届け出る。協定の相手は、労働者の過半数で組織する労働組合で、なければ労働者の過半数を代表する者になる。過半数代表者の要件は、労働基準法施行規則第6条の2にある。管理監督者ではないこと。協定を結ぶ者を選ぶと明らかにしたうえで、投票や挙手などの手続で選ばれていること。使用者の意向にもとづいて選ばれた者でないこと。代表者になったことなどを理由に不利益な扱いをしないことや、代表者が協定の事務を進めやすいよう配慮することも、同じ条で使用者に求められている。

手順としては、労使で協定を結び、その内容を協定届に書き写して出す。届出の様式は、施行規則第16条が決めている。一般の協定は様式第9号、特別条項を付ける場合は様式第9号の2だ。研究開発の業務などには、別の様式が用意されている。必要な事項が書かれていれば、様式以外の形式でも届け出られる。2021年4月からの新しい様式では、協定届への使用者の押印と署名が不要になり、労働者代表についてのチェックボックスが設けられた。ただし、協定届をそのまま協定書として使う場合は、労使それぞれの署名か記名押印などが必要になる。出し方は、監督署の窓口への持参、郵送、e-Govの電子申請の三つがある。窓口では原本と写しを出し、写しは会社の控えとして返される。事業場ごとに出すのが原則だが、一定の条件を満たせば、本社が各事業場の分をまとめて本社の所轄署へ出す本社一括届出もできる。

協定には有効期間を定める。厚生労働省のリーフレットは、有効期間を1年とするのが望ましいとしている。期間が切れたあとも時間外労働をさせるなら、改めて結び、届け出る。届け出た協定は、労働者に知らせなければならない。第106条は、作業場の見やすい場所への掲示や備え付け、書面の交付などの方法による周知を使用者に義務づけている。法定労働時間と法定休日が原則で、時間外労働と休日労働はその例外にあたる。その例外を認めるのが36協定で、延ばせる時間には上限があり、特別条項を付けても超えられない線が残る。その協定を、選び方の決まった相手と結び、届け出て、働く人に知らせるところまでが、36協定の仕組みになる。

参考:厚生労働省「「36協定」が必要です」/厚生労働省「36協定届が新しくなります」/厚生労働省「労働基準法等の規定に基づく届出等の電子申請について」/福井労働局「届出方法について(36協定届)」/e-Gov法令検索「労働基準法」/e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」

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