いまの正本は、サイトに載った官報である。令和七年四月一日から、官報は官報発行サイトに掲載されることをもって発行される。同サイトに掲載される電子データが、官報の正本になった。内閣府の説明どおりだ。公布の器は、なお官報だ。知られうる状態に置く場所が、紙からサイトへ移った。名前は官報のまま、正本の形が電子データになった。法律と内閣府の説明の範囲で読む。官報の発行に関する法律が、公布は官報をもって行う、と定める枠は続く。器の住所が、サイトになった。紙の時代の公報が、正本の形を更新した。発行の印は、サイトへの掲載だ。正本を探す場所が、変わった。紙の束ではなく、サイトのページが正本の住所だ。紙を開く代わりに、サイトのデータを正本として持つ。枠の更新は、公布の器を別物にしない。器の名前は、いまでも官報のままだ。
通信障害などのとき、書面による官報の備えがある。例外の備えが、制度の側にある。通常の配信は、発行日の午前八時三十分だ。正本はサイトの電子データだ。正本の場所と、公布の器を、別物にはしない。器は官報、正本はサイトに載ったそのデータだ。国立印刷局の説明でも、電子化の枠が示される。創刊以来の公報が、正本の形を更新した。知りうる状態に置く、という公布の意味は、法制局コラムの整理の範囲で足りる。いまのサイト掲載へ、判決の擬制をそのまま重ねない。正本が電子でも、公布の器の名前は官報だ。載る場所がサイトでも、公布の段の骨格は同じだ。知らせる段の住所が、サイトの官報になった。国民が知りうる状態に置く場所が、そこにある。備えは例外だ。通常の正本は、サイトの電子データだ。
正本の場所がサイトになっても、公布と施行の段は分かれたままだ。官報に載ったあと、施行の日が来るまで、条文はまだ動き出す前にいる。成立のニュースでも、公布の印でも、効力はまだ始まらないことがある。法律は公布されてもすぐには動かない。知らせることと、動き出すことは、同じ瞬間ではない。いまの正本は、サイトに載った官報である。載ったあとに、施行の日が来る。そのあいだ、条文は動き出す前の場所にいる。法律は公布されてもすぐには動かない。正本の形が変わっても、段の数は減らない。サイトに載ることが、いまの公布の印だ。印のあとに、施行の日が来る。動き出す前の場所が、まだ残っている。電子データが正本でも、施行の時計は別に動く。載ることと、動き出すことは、段が違う。正本の形の更新は、その段を消さない。法律は公布されてもすぐには動かない。
参考:内閣府「官報について」/国立印刷局「官報について」/e-Gov法令検索「官報の発行に関する法律」