たばこも公営競技も二十歳のまま

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十八歳で成年でも酒は二十歳 第5章

十八歳成年のギャップは、酒だけの話ではない。たばこも公営競技も、二十歳のまま残っている。民法の成年が十八歳へ動いても、たばこや公営競技の線は下がらなかった。書名の対比は、飲酒を入り口にした地図にすぎない。同じ二十歳の帯が、酒の隣の制度にも続く。酒だけを例外扱いすると、地図の幅が歪む。成年のラベルと解禁の入口が一致しない領域は、酒以外にもっと広い範囲がある。線の本数を酒一本に限ると、隣の制度が見えなくなる。

法務省のQ&Aは、酒・たばこ・公営競技を同じ問いでまとめる。お酒やたばこの制限は二十歳のまま残る。競馬・競輪・オートレース・モーターボート競走といった公営競技も、同じく二十歳のまま残る、と並ぶ。健康被害への懸念や、ギャンブル依存症対策などの観点から、従来の年齢を保つ、という枠だ。公式が並べたのは、この観点の枠までだ。酒・たばこ・公営競技が、同じ「二十歳のまま維持」の側に並ぶ。民法の引下げと、こちらの維持は、同じ説明のなかでしばしば同時に語られる。

喫煙の側にも、飲酒とは別の独自の禁止線がある。二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律第1条は、「二十歳未満ノ者ハ煙草ヲ喫スルコトヲ得ス」と書く。二十歳未満の者がたばこを喫してはならない、という意味だ。成年の定義を参照しない点は、飲酒の禁止線と同じ型だ。条文は、民法第4条の成年を条件にしない。年齢の数字だけを条文に置く。たばこの禁止も、二十歳未満という一本の線だ。成年かどうかは、条文の条件にならない。

政府広報は、「二十歳にならないとできないこと」として、飲酒・喫煙・公営競技の投票券購入などを並べる。成年になっても二十歳まではできない、という一覧表の趣旨だ。年齢の線が残っている、という一点が表の芯だ。変わる欄と変わらない欄が、同じページに分かれている。十八歳でできることと、二十歳まで待つことが、表の両側にはっきり並ぶ。

酒・たばこ・公営競技は、十八歳成年の外側に二十歳の帯を残す。ギャップは飲酒の単独現象ではない。成年のラベルと、解禁の入口が一致しない領域が、隣にも複数ある。線が二本あるのは、酒だけの小さな例外ではない。十八歳で成年でも、二十歳の帯はすぐ隣に続く。一本の感覚で読むと、帯の幅が見えない。二十歳のまま残った年齢の線は、複数ある。

たばこも公営競技も二十歳のまま。酒と同じ二十歳の帯が、隣の制度にも続く。ギャップを酒一本の話に閉じると、地図の幅が狭くなる。二本線の地図は、思っていたより幅がある。維持された二十歳を、酒の隣の制度としてまとめて見る。二十歳の帯は、酒だけの一本ではない。たばこや公営競技の線も、同じ二十歳の帯のなかにある。

参考:法務省「民法(成年年齢関係)改正 Q&A」/政府広報オンライン「18歳から“大人”に!成年年齢引下げで変わること、変わらないこと。」/e-Gov法令検索「二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律」

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